というわけでね、言いたいことはタイトルで言っちゃったんですけども。
そもそもの話として、以前から「報酬車両がないと報酬車両が取れない」って意見をよく聞きますけど、逆に言うとじゃあ「報酬車両があれば報酬車両が取れる」のかってことでもあると思うんですよ。 
ツイッターで討論する戦車兵のみなさん（イメージ）
もともとチーフテンや907みたいな報酬車両ってのは、WoTというゲームの、一種のエンドコンテンツ的なイベントで、普段から「腕を上げて」開始前に「準備して」本番で「努力して」、ようやく手に入れることができる賞品であり、そのうち一つでも足りないなら残り二つを必死に頑張ってようやくチャンスが得られるかなくらいの難易度であって然るべきなんですよね。
だからこの記事で伝えたいのは、楽に手に入りますよってわけじゃなくて、報酬車両を持つ者と持たざる者との入手難度が縮まったんじゃないかな多分、ってことです。
まあクラン全体で報酬車両がない場合とかはちょっと話が違ってくると思いますし、この記事のターゲットは「報酬車両欲しいけど最初から諦めちゃってて腕に自信があるわけでもない未所持者」なので、他の人が見たら何言ってんだこの豚って感じかもしれないですけどご容赦くださいブヒ。というかあーだこーだ言われたくなくて色々予防線を張ってたらすげー長くなってしまいました。おクソですね。
で、なんでかという話なんですけども。今回のCWE：ルネサンスでは「報酬車両ほしいなあ、ピックしてもらいたいなあ」という一般兵の視点から見て、前回と比べ二つの大きな変化がありました。
①報酬車両（主にチーフテン・Obj.907）所持者の飽和
②通常車両枠の増加
です。
①報酬車両台所持者の飽和
報酬車両というのは一度手に入れてしまえば回収されることはないため、引退や不参加その他諸々を加味しても基本的には増加する一方です。そして2020年夏に行われた前回のCWEでも、上位報酬とボンズオークションを合わせて1500台の報酬車両購入権が配布されました。車両内訳は明らかにされていませんが、その後も集団戦を続ける意志のあるチーフテンや907未所持者は、その多くがどちらかを入手したであろうことは想像に難くありません。
中には、折角だから俺はこのM60を選ぶぜ、とか、オークション全ツッパで121Bを落札したぜ、みたいなキt……奇特な方もいたかもしれませんが、おそらく数百人単位の戦車兵が、新たにチーフテンか907を手にして今回のCWEを迎えたものと考えられます。
②通常車両枠の増加
豚は所詮豚なのでタクとか戦術といったものについては全く理解できないのですが、それでも分かるくらいには前回のCWEで未実装だったCS-63の群れが平原を楽しそうに駆け回る光景をよく目にしましたし、拡チョパ2.0で速度を上げるパーツが登場したこともあって、全体的にスピード感が増したように感じました。
この辺の話はマジで適当なんですが、その結果、以前のようにチーフテンや907の万能構成よりも、こちらもCS-63やObj.277を入れて速度重視にするか、逆にもっと重くして受け止めるか、といったように、軽重どちらかに寄せた構成になることが多く、その分通常車両（279eを含む）のピック枠が増えたように思われます。いやまあ後付けで想像したような理由はともかく、前回までと比べて出てくる車両の種類が増えたことには異論がないでしょう。
そして①と②の二点が合わさった結果どうなったかというと、上位クランは当然として、「複数人の報酬車両取得者を目標にします」という中規模くらいのクランまでは、チーフテンが余りました。（※新報酬車両が欲しくて墓場から蘇ったゾンビの群れみたいな一部クランは除く）
（基本戦線2部隊目で残り2枚のチーフテンピック枠を争うKRTNメンバーの面々）
さらに、例えばチーフテンの枠が通常車両枠に押されて4から3になった場合、一人は前線指揮官、一人は撃ち合いなりコールなりで頼れる人を確定で入れることになるわけで、すると「チーフテンは持ってます。腕はないです。進撃戦参加とかもまあ気が向けば出てます。」というレベルの人が入れる枠は、2から1に半減します。
ついでに言うと、チーフテン山盛りで「植民地になれオラァ！」的英国紳士編成が組まれるケースも引き続きありましたが、その場合は大抵相手も似たような車両編成で「アヘン輸入しろオラァ！」とこちらに迫ってくることが多く、つまり同等の条件でのガチンコの殴り合いという、ある意味最もスキルが求められる戦いになるわけで、結局「チーフテンは持ってる」人が入れる余地が増えるわけではありませんでした。
ということで、報酬車両を所持していることのアドバンテージは、過去と比べて薄れました。ピックされる理由があれば、増えた通常車両枠で出る機会を得られるし、される理由が少なければ待機する時間が増えることでしょう。
それでも報酬車両を持ってた方が少しはピックの機会増えるじゃん！と思われるかもしれませんが、ならなんで集団戦で使われる通常車両をもっと作らないんですか逆に、未所持者の方が引き上げてもらうために有利な点もあります。
クランの運営や指揮官の方というのは実はその多くが人間としての感情を持ち合わせているため、「報酬車両がない人こそ通常車両で多くピックして車両を取らせてあげたい」という気持ちが働きます。もしあなたが日頃からやる気なりスキルなりを見せることができていれば、今後のクラン活動において報酬車両持ちを確保しておきたいという計算も相まって、きっと上層部はあなたを「優先的にピックして引き上げるリスト」に加え、普段の進撃戦でチーフテンの性能に甘えている人が出す乗り慣れていない277よりも、優先的にあなたの277に出番を与えてくれることでしょう。
なんとも冗長な話になってしまいましたが、以上のように、報酬車両を持っていないと報酬車両を狙えない時代は（本当に存在したかは置いといて）既に終わったと思いますので、最初から現実的ではないと諦めてしまっていた人がいたら、次回のCWEこそぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。性能面以外に見た目もカッチョいいのが多いですし、この神（の視点から一方的にウンコを落とされ続ける）ゲーをそれなりにやりこんできたトロフィーとして、ガレージを眺めてニヤニヤするのも楽しいものだと思います。
そして最後になりますが、僕は報酬車両を持たずに報酬車両が取れなかったこと、報酬車両を持って報酬車両を取れたこと、報酬車両を持って報酬車両が取れなかったことはありますが、報酬車両を持たずに報酬車両を取れたことはないので、そんな奴に「報酬車両がなくても報酬車両は取れまぁす！」とか絶対言われたくねーなと思いました。おわり
